上野のスタジオ
昨日は上野のスタジオで金曜日のライブの最後のリハーサルをやった。
当日はサポートのドラムと二人でやるので昨日は二人でやったけれど、
一人で練習する時も最近はこのスタジオでやっている。
東京でバンドをやるようになってからは、リハのスタジオは新宿や高田馬場、
それから巣鴨に移って、そこで長い間やっていたけれど、今年になって一人で
弾き語りをやるようになってからは、生のピアノのあるこのスタジオに行っている。
時々、スタジオに行くのが億劫でどうにも嫌な時がある。
このまま旅番組の再放送でも見ときたいなあとか、夕方頃に出ていく時には、
駅までの道で仕事を終えて家に帰る人たちとすれ違ったりすると、
ため息が出て足が止まりそうになる日もある。
バンドでのリハの場合、メンバー全員がやる気満々という日はあまりない。
たいがいは誰かが少し沈んだ感じだったり、あまり気分が乗ってなさそうだったりする。
僕は自分がメンバーを集めてバンドをやっていたので、自分のそういう気分は
なるべく出さないように、いつもスタジオの前で一呼吸をおいてから、
いかにもやる気にあふれているようなふりをしてスタジオに入っていって、
みんなに声をかけるようにしていた。
一人での練習の場合はサボっても誰にも何も言われないので、つい心が揺れてしまう。
けれどもサボって罪悪感の中で一人でふて寝して、
起きた後の電気もついていない暗い部屋で死にたくなるのも、
もっと嫌なので、やっぱり行く。
練習とかリハとか考えなくてもいい生活になれば、ほっとするのだろうかとか、
それとも、心に穴が空いたように空っぽになってしまうのだろうかとか考えながら、
日比谷線に揺られて、昨日も上野に行きました。