雨の夜のTRAVELIN' BOY
ちょうど出かける時になったら雨が降る。
つい、さっきまで降っていなくても、階段を下りて表に出ると、ポツポツと降り出して、
ああ、またかと思いながら、傘を取りに部屋に戻ることがよくある。
邪魔くさいなと思うけれども、雨に濡れた街のしっとりとした匂いや、
落ち着いた雰囲気の中を歩くのは、何処か懐かしい感じもして嫌いじゃない。
雨の日には、綺麗なメロディーがふと浮かんできそうで、
晴れ渡った青空よりも、よっぽど自分には合っている気がする。
今、書いている曲もやっぱり雨の日の歌。
土曜日の夜は、その新しい曲の歌詞を考えているうちに眠ってしまっていた。
目が覚めると真夜中で、外の雨はほとんど止んでいた。
歌詞を書くのを止めて、誰かと話したいなと思ったけれども、
誰も思い浮かばなかったので、イギリスの女性歌手、ルーマーが昔の名曲を
カバーしているアルバムを聞いた。
TRAVELIN' BOY
70年代のカーペンターズの名曲等も作っていた、僕が大好きな作曲家、
ロージャーニコルスが作った曲。
唐突な夏の終わりの余韻と、秋の始まりの何とも言えない気持ちにはぴったりの、
危ない程に美しい曲。
白ワインを注ぎ足しながら、何度も繰り返し聞いていると、
窓の外で、また雨粒が落ちる音が聞こえたような気がしたけれど、
それは気のせいだった。
9月28日の日曜日、
駒込のLive cafe K2oという所である、LIVE FEVERというイベントに出演します。
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